タイの青春映画と日本の青春映画を考察してみる

日本製の青春映画とは

日本の青春映画だと

タイの映画と言っても、中々斬新な作品が多いようだ。それこそ先に話した愛しのゴースト、こちらの話を原作とした『プラカノーンのメー・ナーク』という作品も、現地の人々にすれば定番中の定番の怪談と言われている。しかし言うなれば定番だからこそ人気というものは出る、ここで注目したいのは愛しのゴーストに主演した俳優が一番最初に紹介したミウの歌で初主演と同時に俳優としてデビューを飾った作品となっている。因果なものだが、青春映画として人気を博したあとに歴代最高記録となる興行収入を叩きだしたというのは、俳優冥利に付くだろう。

タイの映画業界にとって青春映画は稀有だ、それこそここまで調べてきた中でもあまり作品を見かけることはなく、評価が集まっている作品もどちらかと言えば海外で制作されたものが中心となっている。お国柄難しいという側面もあるのかもしれません、そう考えたら日本ではそうした若者に焦点を当てた映画は数え切れないほど排出されています。どれが面白い、という話題を振ると恐らく千差万別とまではいかないものの、人気どころはおおよそ見当がつくところです。

日本の青春映画で、一番の人気となる要素は『仲間との一致団結』・『好きなモノを追求する』といったところではないだろうか。前者については映画だけでなく、ドラマにも傾向として出ているため納得する人も多いはず。現在放送されているものもそうだが、青春系映画やドラマが流行っていた時期はとにかくその話題で学校も持ちきりだったのを覚えている。見ていないと話題についていけなくて見なくてはならなかった、なんてことも懐かしい思い出だ。そんな日本の青春系作品の特徴について、考察してみよう。

仲間との協力で問題を解決する

日本の青春系作品に多く見られる、仲間と協力して達成感を味わう一致団結というキーワードが一番に出てくる。日本の青春系作品ではこれをおいて話は進まない、現実では全くといって見かけられないような団結力の高さはさすがはフィクションの世界だ、なんて思う瞬間もありますが、人々の憧れとして見られています。また学生、特に高校生くらいに焦点を当てられると、主人公たちメインキャスト一同が、何かしら日々を無為に過ごしているといった設定も度々見かけられる。代表的なのが言わずと知れた青春映画の代表作である『ウォーター・ボーイズ』と『スウィング・ガールズ』の2作品は良い意味で似ている作品だ。男女それぞれ、各々が自分たちに取り柄などないと思っていた中で突如として始めたシンクロナイズド・スイミングとジャズバンドにのめり込んでいき、困難に遭遇しながらも成長していく姿に同世代の人々へ大きな共感を巻き起こした。

若者である今だからこそ出来る時間を有意義に使おう、そんなメッセージも何処かに含まれているのかもしれない。特に両作品が公開された当初、目標がなくただふらついているだけの学生が多かった時期でもあったため、なおのことこうした作品を見てこんな青春を自分も過ごしてみたい、なんて思った人も多いのではないか。

日本人は常に他人と強調して問題に取り組み、問題を解決した喜びを分ち合おうとする傾向が特に強い民族だ。そういった特色がこれでもかと全面的に押し出されたのが、この2作品となっている。

こういう一致団結はいらない

ただ一致団結していれば良いというわけでもない、中にはどう考えても傍迷惑な行動をして困らせている体のパターンもある。代表的なものといえば、『ぼくたちと駐在さんの700日戦争』だ。知っている人は知っていますが、血気盛んな若者が警察に何を血迷ったのか喧嘩を売っている話となっている。不良といえば不良なのだが、不良っぽくない悪戯っ子的な要素が強い悪ガキと警察官との戦いが繰り広げられている。

一応、こちらも青春モノの映画として加える事が出来るでしょう。ですがやっている内容は公務執行妨害を始めとする、はたから見ればただの迷惑行為を行っている困った学生でしかない。学生の頃は何を思っているのか、怖いものなしなのでドンと来いと構えている。それも日本が少年法によって青少年たちの健康的な育成を守るという体裁の法律があるからこそなのだろう。これでもしアメリカだったら、立派な刑事罰を与えられてしまうと思ったら悪ふざけなんて早々出来ないんでしょうが。

青春と言っても色々な形があります、ですが犯罪をすることが青春ではないのでその点は注意しよう。真似して後悔するのは自分ですから。

とにかく盛り上がれ

日本の青春映画でもそうだが、基本的にそれほど衝撃的な展開があるわけではない。突然誰かが殺人事件に巻き込まれて殺害される、もしくは犯人として指名手配される、などといった奇想天外過ぎる展開は筋書きには存在していません。とにかく学生らしい、快活な理想溢れる姿が描かれているものです。何もなく、日々を退屈に過ごしている人には眩しすぎるくらいに見えるその姿を見て、自分もこんな学生生活を送りたいと思ったはず。

叶えられたかどうかはともかく、映画として見れば代表的な青春映画といえるでしょう。